あつろぐdeくつろぐ。
そういえば、今年はオリンピック・イヤーでしたね。
ま、ひねくれもののわたしは、わりと斜めに構えていました。

文藝春秋十一月号で、阿川弘之さんが、
「世界の超大国になったChinaが、その威信を内外に誇示し、昔年の屈辱(阿片戦争日清戦争以降度々経験済)から立ち直る為の極めて政治的な祭典」

ばっさりやってくれて、少し気が晴れました。
というのも、もちろん、一連の「チベット」のあとの大会であるということと,
もうひとつ、こういうお祭りは、デジモノの便乗販売・普及と無関係ではないからです。

デジモノは大好きですが、流行りものは嫌いな私です。
いくら永ちゃんが「もったいない」と仰っても、しばらくテレビは買い換えないでしょう。

さて、いっきに飛びますが、カラヤン生誕100年を祝う演奏会が行われ、BSでオンエア、ほか、その、流行りもの的デジモノ、Blu-ray Disc のみという強気の発売が行われました。

少し前までは、あれほどDVDの特長が語られてもいたのに、また、DVD-Audioも、あまり成功しているとは思えません。時代の趨勢とはなんともわからないものです。

さて、演奏。コンサートマスターをつとめる安永徹さんが
「小澤さんは、どんな曲でも振れる技術を獲得しながらも、近年、いわゆる斎藤秀雄流の指揮法を脱してさえも音楽にアプローチしてくる」
というようなことを仰っているとおり、
指揮棒を持たないのはいつものことながら、音楽に、オケにつかみかかるような熱気や気迫を見せます。オケも敏感に反応して、指揮者のキューに、(例えば)ヴァイオリン・セクション全体が体で反応してみせるさまは、本当に素晴らしい。
トランペットは、タルコヴィさんがシルバーのシャガール。たぶん。(この方の音、好き。)、と、おなじみヒルザーさん。さーし。

消え入るように、絶え入るように、終演を迎えます。

日本人は自国の芸術家を評価したがらないそうですが、いま、ベルリンフィルをあれだけドライブできるのは小澤さんだけなんじゃないかと感じます。

なにより、ベルリンフィルの公演を、小澤さんと安永さんという二人の日本人が仕切っている光景には、

「何も言えねえ…」(笑)

本来のシェフたるラトルさんのタクトのもと、もっともっと重い録音が出てきてほしいと願う今日この頃です。

NHKクラシカル 小澤征爾 ベルリン・フィル 「悲愴」 2008年ベルリン公演 (Blu-ray Disc)seiji.jpg

【2008/12/03 22:14】 | CDレビュー
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